エイズ(HIV感染性)の症状

HIV感染症の経過

人間は免疫と言う体を病原菌やウィルスなどから守るシステムが備わっており、健康な状態であれば侵入するウィルスや細菌はこの免疫の機能により排除されます。

HIV感染症・エイズは、HIVウィルスが感染し免疫機能の中で外敵を排除する役割を持つCD4陽性リンパ球に感染し、その細胞内で増殖し破壊することから、HIVウィルスの増殖と免疫力の低下が相互に進行していきます。

HIVに感染したCD4陽性リンパ球は、次々と破壊され現象することで免疫機能次第に衰え最終的には免疫不全の状態になります。

人間の体には、日和見菌と呼ばれ健康な時は無害ですが、免疫力が低下すると増殖し様々な感染症を起こす細菌がありますが、HIV感染した人の免疫力は低下しているのでこれらの健康な人では感染しない細菌に次々に感染していく症状がありそれを日和見感染症と言います。

HIV感染症は、初期感染から10~20年の潜伏期間を経てエイズを発症しますが、エイズと診断されるのはCD4陽性Tリンパ球の数できまるわけではなく、厚生労働省が定めた23の日和見感染症の発症が認められた時に医師により診断されます。

これら日和見金感染症は、ほとんどが様々な種類のものと合併して症状が出ることが多く、感染した部位や臓器によって起こる症状が違います。

さて、HIV感染初期からいきなり日和見菌感染が起こるわけではなく、大きく分けて三つのステージを経てエイズ発症にいたり日和見菌感染を引き起こします。

HIV感染は、感染初期 ⇒ 無症候期・潜伏期間 ⇒ エイズ発症期 という順序で進行していきますが、無症候期・潜伏期間は人により10年~20年とあり、エイズを発症すると生存確率は極端に低下します。

HIVエイズの治療の中心は、このエイズの発症を阻害したり遅らせることが中心となります。

感染初期(感染してから3か月)

HIV感染後、発熱、頭痛、筋肉痛などインフルエンザや風邪のような症状が数週間続きますがこの症状はよくある症状なので症状だけでHIV感染に気づくことはありません。

HIV感染直後は、HIVウィルスが血液に侵入し、このHIVの侵入を察知した免疫はこの病原体を排除するためにHIV抗体を生産し始めますが、この時点では抗体の量が不十分なためHIV抗体テストをしても結果は陰性となることが多く正確な検査はできません。

無症候期・潜伏期間(10年~20年)

無症候期(感染後3か月~20年程度) この時点では、HIVウィルスの増殖は続きますが免疫の力とHIVウィルスの数が拮抗して症状が出ることはありません。

この潜伏期間は平均で10年間続くとされこともあり基本的に無症状な状態が続きますが、人によりリンパ節膨張が見られる場合があります。

HIV抗体が血液中に満たされるため、エイズ・HIV検査をすると抗体試験は陽性になります。

症状が無いため、感染者が自分の感染に気づかずパートナーなどに感染を広げやすいのがこの時期です。

この時点での感染の早期発見が早期治療につながり感染者の治療を容易にできることにもなり、感染の拡大を防ぐことにもつながります。

HIV感染症の徴候(エイズを発症する可能性がある時期)

無症候期からエイズの発症までは個人差があり、何時エイズを発症してもおかしくはありません。

免疫機能はHIVウィルスにより日に日に破壊され、免疫細胞であるヘルパーT細胞が破壊され、細胞の破壊に細胞の増殖が追い付かずどんどん力は低下していきます。

エイズの発症を遅らせる抗レトロウイルス治療は、この時期に開始できると有効で抗レトロウィルスの投薬により、免疫系の破壊を遅らせることができます。

HIVの発見が遅れ、治療が受けられないと免疫機能は低下しエイズを発症します。

エイズ発症期

エイズ発症期では免疫システムは破壊され機能不全を起こし、健康な場合は感染しないような細菌や寄生虫により日和見感染を発症させ、感染性以外にも免疫力が抑えていた癌などにも侵されます。

日本の医療機関では、CD4陽性リンパ球が200/μ未満になり、細菌感染症などAIDS診断の指標疾患の発症が確認されると医師によりエイズと診断されます。

この時点では、症状がはっきりするのでHIV感染に気づく場合があるのですが、この時点では生存確率は非常に低くなります。

HIVに感染しても早期に発見できれば、エイズの発症を遅らせる治療は充実しているので、寿命を延ばす事が可能です。

エイズ発症前に症状でHIV感染に気づくことはありませんので、不特定多数の方との性行為が有る方は定期的に検査を受けるようにしましょう。

エイズ検査

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